こんにちは、コーヒーと筋トレを欠かさない藤井です。
よくお客様からも「筋トレばっかして何目指してるの?」と言われます。
とくに何も目指していませんが、精神と肉体の健康のためですかね(笑)
当店の特徴の一つは、お客様とスタッフの距離感が近いことです。
スペースがそこまで広くないということもあり、
お客様とスタッフが気軽に話せる雰囲気があります。
もちろん、コーヒーの話になることもあります。
私自身、コーヒーの仕事に携わって約3年。
正直、他のコーヒー関係者の方と比べると経験は浅いです。
が、その分、感覚はお客様に近いと自負しています。
店内でお客様に聞かれることで多いのが、
「コーヒーは好きだけど、そこまで詳しくないから何を選べばいいかわからない」
というもの。
これは、近年のカフェブームの象徴でもあると思っています。
コーヒーのサードウェーブが到来したことにより、カフェではスペシャリティーコーヒーが流行しています。
<スペシャリティコーヒー>
生産国においての栽培管理、収穫、生産処理、選別そして品質管理が適正になされ、
欠点豆の混入が極めて少ない生豆であること。
そして、適切な輸送と保管により、劣化のない状態で焙煎されて、欠点豆の混入が見られない焙煎豆であること。
さらに、適切な抽出がなされ、カップに生産地の特徴的な素晴らしい風味特性が表現されることが求められる。
(日本スペシャリティコーヒー協会参照)
コーヒー豆にランク付けがされ、
「この国のこの農園で採れたコーヒー豆」という形で提供されることが増えています。
カフェでもブラジル産コーヒー豆、コロンビア産、エチオピア産。。。
と並ぶ中から、自分で選ぶスタイルが多くなりました。
そうなると、どのコーヒーを飲めばいいのかわからない、
どのコーヒーが自分の好みなのかわからない、
といったことが出てくると思います。
今日はそんな方に向けてコーヒーの選び方についてお話したいと思います。
そもそもコーヒーの味ってどんなもの?
「コーヒーは好きだけど、そこまで詳しくないから何を選べばいいかわからない」
という話に対して、私はこのように質問します。
「コーヒーの苦味と酸味どちらが好きですか?」
これには一応理由がありまして、みなさま味の5つの基本となる味をご存知でしょうか?
5大栄養素は、
タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル!!ですよね。
これと同じように、味覚の根本となる5つの味があります。それが5味(基本味、五原味)です。
5味(味覚の基本となる5つの味)
- 甘味
- 酸味
- 塩味
- 苦味
- うまみ
これら5つの味をどのように感じるのかというと、
食べ物を口の中に含むと、主に舌の上にある味覚センサー「味蕾」から味細胞に取り込まれ、
脳の一次視覚野で嗅覚や視覚の情報と統合された結果、味がどのようなものかが判別されるというメカニズムです。
余談ですが、他によく聞く味として辛味がありますが、
これは5味には含まれていません。
辛味は味覚で感じるものではなく、
熱い、痛い、冷たいといった痛覚や温覚といった感覚で感じる味だからです。
<各味に対する主な物質と代表的な食べ物>
5味とコーヒーの関係
5味について、もちろんコーヒーを飲む際にも関わってきます。
もっとも大きく関わってくるのが苦味。
コーヒーと言えば苦いというイメージが一番強いのではないでしょうか。
私も子供の頃から、「コーヒーは苦くて大人が飲むものだ」とずっと思っていました。
次に関わってくるのが酸味です。
よく「このコーヒーはフルーティーだ」という表現を聞きませんか?
コーヒーを飲む上で酸味も外せない要素です。
もともとコーヒーチェリーという果実からコーヒー豆が取れていることから、
このフルーツの酸味が含まれているのも納得できますね。
そして甘み。
実は、コーヒーの甘みについては、コーヒーの成分のどれが甘みに関わるのか解明されていないのが現状です。
甘味成分となる糖は含まれているのですが、
これは焙煎の段階で色づきや香りとして変化し、
味覚としての甘み成分は残っていないというのが現在の研究状況です。
何がコーヒーの甘みに寄与しているのか。
今後解明されることでしょう。
ということで、コーヒーについては、苦味、酸味、甘みのバランスで味に関与しています。
塩味、旨味についてはコーヒーには関与していないと考えていいでしょう。
上記のようにコーヒーの味を決めるものは、苦味、酸味、甘みです。
そのため、コーヒーの種類を迷われている方がいたら、まず始めに
「コーヒーの苦味と酸味どちらが好きですか?」
と聞きます。
「にがいのとすっぱいのどっちがいい?」
ということですね。
これは、コーヒーを選ぶ上でとても重要な判断基準になりますよ♪
5味以外にコーヒーのおいしさに関わるものとしては、
香り(フレーバー)も重要な要素です。
香りと味が合わさって、コーヒー独特の美味しさが生まれます。
また、それ以外の基準としては、
コク、キレ、渋みがあります。
最近では、コーヒーにおいてもテクスチャー(舌触り)を表現しているものも多いです。
これらが複雑に絡み合い、その人にとって美味しいコーヒーが生まれるんですね。
自分にあったコーヒーを選ぶ際に知っておきたいこと
コーヒーの美味しさを決める要素をお話したので、
次は実際にどのようなコーヒーを選べばいいか、基準は色々あるので人によって様々だとは思いますが、
私なりの選び方をお話します。
ポイントは2つ。
コーヒー豆の焙煎度と生産国です。
まず大切なのは焙煎度!
様々な国のコーヒー豆が並んでいるため、生産国に目がいきがちです。
コロンビアにしようかな。
ホンジュラスがあるな、ホンジュラスにしよう。
これでも好きな味にたどり着けることはありますが、
コーヒーの生産国に詳しくない方はどうしたらいいかわからなくなります。
そこで、私はまず焙煎度をチェックすることをおすすめします。
その豆が浅煎りなのか深煎りなのか。
ですね。
これは最初の質問にも関わってきますが、
コーヒーの酸味が好きなのであれば、浅煎り豆を候補にしたほうがいいです。
コーヒーの苦味が好きなのであれば、深煎りのコーヒー豆から選んだほうがいいです。
とくに酸味とか苦味がわからないということであれば、中煎りのものを選ぶと間違いはないです。
コーヒーの苦味が好きなのに、浅煎りの豆を選ぶと、想像と違った味のコーヒーが出てくるでしょう。
(これはこれで新しい発見ができるのでいいとは思いますが。)
以前お話した焙煎の話になりますが、
コーヒー豆は浅煎りまでは酸味が強く出てきます。
焙煎をすすめて深煎りになるにつれて酸味は徐々に姿を消し、苦味が強まります。
浅煎り→酸味が主張
深煎り→苦味が主張
過去ブログ:コーヒー初心者必見!焙煎を知ればおいしいコーヒーに出会える!
そのため、いきなり生産国で選ばずに、
まずは自分の好きな味が浅煎りなのか、深煎りなのかを入り口にしたほうが、
大きな失敗もなく、好みのコーヒーにたどり着くことができます。
私は苦味を重視するので、中煎り〜深煎りの中からコーヒー豆を選択するようにしています。
焙煎度で候補を絞れてきたら、次に生産国。
生産国と言っても、最近ではワインと同様に農園単位で売られているため、この国はこのような味!とは
一概に言えません。
そのコーヒー豆に書かれているカッピングプロファイルを参考にするといいでしょう。
<カッピングプロファイル>
コーヒー豆の香りや味を評価したものが記されているもの。
ワインでいうテイスティングを記録したもの。
味、香り、口当たりなどが表現されている。
例:カラメル、シルキー、ロングアフターテイスト、ダークチョコレートなど。
カッピングの記録(カフェの店員さんが書いてくれているものがほとんど)を読んで、
ご自身が好きなものを選びましょう。
尚、主な生産国別の大まかな味わいを以下の表にまとめています。
参考にしてみてくださいね。
※いずれも焙煎度によって味わいが変化するため、あくまでも参考程度にお願いします。
浅煎りのエチオピアちなみに、当店はシンプルに4種類の豆を用意しています。
- 中煎りのブラジル
- 深煎りのインドネシア
- ディカフェで深煎りのメキシコ
そもそも酸味や苦味を意識したことがないという方は、
是非当店で全種類のコーヒーを飲んで頂ければと(笑)
きっと、同じコーヒーでもこんなにも味が違うんだ!という発見とともに、
好きなコーヒーに出会えると思いますよ♪
カフェでコーヒーの選択に迷わないように、
ご自身でコーヒー豆を購入する際に参考になればと思いブログに書いてみました。
以下に纏めます。
まとめ
- コーヒーの味の根本は苦味と酸味と甘味
- コーヒーの苦味が好きなのか、酸味が好きなのかを知ろう
- 浅煎りは酸味が主体、深煎りは苦味が主体になるため、自分の好みで焙煎度から選ぼう
- 生産国の特徴はコーヒー豆に記載されているカッピングファイルを参考にしよう
このブログが少しでもお役に立てると幸いです。
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